職場では本音をさらけ出したほうがいい?3つの理由からお答えします
皆さんは普段、職場で本音を出しているほうでしょうか?それとも本音を隠しているほうでしょうか?
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何でも思ったことは口に出している
本音を言いたいけど我慢している
本音はわざわざ言う必要ない
人によってさまざまだと思います。
世の中には本音を語らない部下のことを「何考えているかわからない」と評価する上司が実在します。
こう言うと、職場では本音を出すほうがいいの?と思ってしまうかもしれません。
確かに、本音を言い合える仲であればお互いに理解しあうことができるので、仕事の成果は上がることでしょう。
ですが、本音を伝えるというのはなかなか難しく、デメリットもあります。
結論から先に行ってしまえば、職場などのビジネスの場では無理して本音を出さないほうがいいです。
その理由を以下、お伝えします。
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職場で本音を出さないほうがいい理由
職場では無理に本音を出さないほうがいいです。理由は次の3つです。
- 本音を語っても尊敬されないから
- 人は自分の本心を正確に把握することができないから
- 職場での人間関係上、本音を出さないほうがいいから
以下、順番に解説していきます。
理由①:本音を語っても尊敬されない
あなたには憧れている人、もしくは尊敬している人はいますか?
その人のことを考えてみてください。
あなたの尊敬する人は本音を語っているでしょうか?
おそらく本音を言わない人がほとんどかと思います。
「ぶっちゃけ」という言葉を使って意見を述べる人もいますが、それでも自分の思っている本音すべてをオープンにしている人ってなかなかいないのではないでしょうか?
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つまり、人から尊敬されるような人物は本音をオープンにしていないということが言えます。
逆のパターンを考えるとよりわかりやすいかと思います。
なんでもかんでも本音をオープンにする人を想像してみてください。
自分の喜怒哀楽をすぐに誰かにぶつけたり、他人の欠点や気に食わないところを堂々と口に出す、こんな人を想像してみてください。
あー!仕事つまんなすぎ!
しかも部長、あんた口臭いですよ!
どうでしょうか。とても尊敬できるとは言えませんよね。
自分の感情をあまりにも素直に出しすぎると周囲に不快感を与えてしまいますし、他人への不満を撒き散らすのも場違いだったり、礼儀をふまえていないと思われてしまいます。
この例からわかるように、本音を出してしまうと、他人に尊敬されないばかりか、不快感や悪い印象を与えてしまいます。
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・世の中で尊敬されている人は本音を出していない
・本音を出すと他人からは尊敬されなくなる
といった点から本音を語っても他人に尊敬されることは無いので本音を出さないほうがいい、と言えます。
理由②:人は自分の本心を正確に把握することができないから
自分のことは誰よりも一番わかっている、というのは実は思い込みだったりします。
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人は自分が何を感じ、何を思っているかを正確に把握することが苦手です。
なぜなら、人が自分の気持ちについて分析しようとするとき、そこには主観が入ってしまうからです。
例えば、同じくらい疲れている場合でも、自分に甘かったり大げさな人の場合は「ものすごく疲れた~。死ぬかと思った!」と言うかもしれませんが、
一方で自分に厳しかったり、言葉の表現が控えめな人の場合は「少し疲れたな」程度に留めるかもしれません。
このように人が自分の思っていることや感じていることを表現するというのは必ずしも正確とは言えず、信頼性に欠けるものなのです。
また、本音とは「自分は本当は何をしたいのか」を表す言葉だという説もありますが、これも「思い込みの可能性がある」という意味で正確さに欠けます。
自分が本当にやりたいことというのは、そう簡単にわかるものではありません。一つのことに長く取り組んだり、多くのことを経験してはじめて、本当は何をしたいのかが判明することもあります。
また、自分では「本当にやりたいことだ」と思っていることでも、実際には世間の目や他人からの影響によって「本当にやりたいことだ」、「これが私の本音だ」と思い込んでしまっている可能性もあります。
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人は自分のことをわかっているようで、実は正しく理解していません。自分自身のことを誤解している可能性もあります。
にもかかわらず、真実から遠ざかっている、不正確な気持ちを自分の本音と称して相手に伝えたとしても、無意味ではないでしょうか。
正確ではない、自分の気持ちを相手に伝えてしまうと誤解を招く恐れもあります。
上記のように、人は自分自身の気持ちを正確に把握することができないので、無理に本音を出すのは控えたほうがいいでしょう。
理由③:職場での人間関係上、本音を出さないほうがいい
ここまで本音を出さないほうがいい理由を紹介してきました。
とは言え、本音を出すことによって生じるメリットもあります。
お互いに本音を出すことができるようになれば分かり合うことができるので、相手の感情を読みやすくなり、仕事の効率や仕事の成果があがります。
また、本音を出して互いに理解し合うことができれば、親密度も上がることでしょう。
しかし、仕事での人間関係で互いを理解しあえるレベルまで親密度を上げる必要はあるでしょうか?
もちろん、無愛想で孤立しているよりもある程度は親密なほうが仕事を進めやすいことは間違いありません。
ですが、職場においては第一に優先すべきは仕事で成果をあげることです。
気持ちを理解しあわなくても、仕事を完成することは可能です。
たとえ、同じ職場の人の本音がわかっていなくてもチームを組んで協力したり、手伝ったり、仕事を完成させることはできます。
本音を出さなくても仕事を完成させられたら合格点、本音を出して相手のことを理解した上で仕事を完成させた場合は満点をとって試験に合格するようなものです。理想的ではありますが、職場の人相手にそこまでする必要はありません。
家族や友人といった、つきあいが長く、普段から親密な交流をしている人であれば、本音を語って親密度をあげるのもいいことでしょう。
しかし、職場の人というのはあくまでも仕事だけの関係で、言い方は悪いですが表面上のつきあいに過ぎないことが多いのではないでしょうか。
仕事だけの関係の人に本音を語っても、上辺だけの言葉やその場限りの励ましなどを送られて終わりになるかもしれません。
つきあいが深い相手であれば、本音を語った場合、親身になって聞いてくれたり、本当にあなたのためになることは何かを考えて返答してくれる可能性が高いでしょう。
ですが、単なる仕事上つきあいがある、というだけの人にそこまで要求しても望んだような返答はしてもらえないでしょう。
職場のような薄い人間関係の中で本音をさらけ出すデメリットは他にもあります。
誤解される可能性が高いというデメリットです。
長い間つきあってきた人やこちらの性格を充分わかっている相手であれば、本音を伝えたら、これまでのつきあいからこちらが何を求めているのか察してくれるでしょうが、職場のような仕事上だけのつきあいの人に本音を語っても、こちらの真の意図を読み取ってもらうのは難しいでしょう。もしかすると間違った解釈をされてしまうかもしれません。
例えば、口調はきついけれど成長してほしいから、と敢えて足りないところはきちんと指摘する人がいたとしましょう。
つきあいの長い親密な人であれば、「相手のことを思って厳しくしているんだ、言い方が不器用なだけだ」とわかりますが、あまり親しくなかったり、上辺だけのつきあいしかなければ「意地悪を言っている」と誤解してしまうかもしれません。
職場の人間関係のように薄い関係だと、言葉や態度の裏に隠された真の意図を読み取ることができないので間違った解釈でとらえられてしまうのです。
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・本音を出さなくても仕事を完成させること自体は可能
・誤解されてしまう
といった点で、職場ではあえて本音を出す必要がないと言えます。
まとめ
職場では本音を出したほうがいいのか?
【回答】
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無理に本音を出す必要はない。
【理由】
- 本音を語っても尊敬されないから
- 人は自分の本心を正確に把握することができないから
- 職場での人間関係上、本音を出さないほうがいいから
今回は本音を出さないほうがいい、ということをお伝えしました。
ですが、それでも本音を言いたい!という場合はある程度礼儀やマナーをわきまえた上で本音を出すようにしたほうがいいでしょう。
この記事は以下の情報を参考にして執筆しました。
『Think clearly』
『悪縁バッサリ!いい縁をつかむ極意』