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病院に行く前に!職場の眩しさで苦しむ発達障害さんが今すぐ、お金をかけずに自分で確認できる対策お伝えします【視覚過敏】

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職場が眩しくてつらい!


職場の蛍光灯やパソコン画面の光が眩しく感じて苦しんだことってありませんか?
例えば、

・目がチカチカする
・頭が痛くなる
・やたらとイライラしてしまう
・集中できない
・思考能力が落ちてしまう

など。

 

かつての私も、職場の蛍光灯が眩しくて目がチカチカしたり、眩しいと集中できなくなって仕事がなかなかスムーズに進まない!なんてことが頻繁にありました。

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この眩しさによる苦しみからなんとか逃れたい!

…とは思うものの、

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そう簡単に転職できない…

から環境を変えることも難しいでしょうし、

医者に診てもらうにしても

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眼科がいいの?発達障害の専門医がいいの?よくわからない


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病院だとお金も時間もすごくかかりそう…


といった心配事や不安が浮かんできますよね。

今回の記事では、このように職場の眩しさで苦しんでいる発達障害の人が転職や通院の前に自分で、お金も手間もそれほどかけずに できる対策をご紹介したいと思います。

また、今回紹介する方法は 健康にとって良いものばかりです。眩しさ対策以外にもきっと何らかの良い効果が体にもたらされるでしょう。

 本記事の内容


眩しさでつらい!もしかしたら視覚過敏かも?
視覚過敏の原因、ストレスに対処するには?
まとめ

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眩しさでつらい!もしかしたら視覚過敏かも?

 照明や直射日光で目がチカチカしたり、体調を崩してしまう場合は感覚過敏のうちの一つである「視覚過敏」の可能性があります。

 

感覚過敏とは

感覚過敏とは発達障害の人によく見られる症状で、
視覚、聴覚など 五感に関わる刺激に敏感に反応してしまう といったものです。

感覚過敏の中でも視覚に関して敏感になってしまうのが「視覚過敏」というわけです。

 

感覚過敏の原因はアドレナリンという物質で、このアドレナリンが大量に分泌されると知覚が鋭くなってしまいます。

アドレナリンが増える要因としては「ストレスの慢性化」があります。

 

したがって、ストレスを減らすことができればアドレナリンの分泌が減り、結果的に感覚過敏が緩和することになります。

感覚過敏になったらどうなる?

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眩しいと集中できない、周りがうるさいと思考がまとまらない…

このような経験をしたことはないでしょうか?

実は、感覚過敏によって知覚が普段よりも強くなっている場合、思考回路が単一化している可能性があります。

 思考が単一化している場合、情報処理能力が低下し、2つのことを同時に行うのが難しくなってしまいます。

 例えば、職場の電話で「相手の声はちゃんと聴こえているのに言っていることがわからない。ちゃんとした言葉として認識できない」といった場合、思考回路が単一化しているのかもしれません。

 眩しさのせいで思考回路が「見る」ほうへ集中してしまい、「聞く」ほうに向けられていない可能性があるのです。

そのため、照明を落とした部屋だとちゃんと電話を聞くことができるようになったというケースもあります。

私も普段の蛍光灯フル稼働状態よりも定時後や休日出勤で使う照明を限定したときのほうが集中でき、仕事がはかどった、なんてことがありました。

 

視覚過敏の原因、ストレスに対処するには?

さて、先ほど

・感覚過敏の原因はアドレナリンの増加
・アドレナリンの増加は慢性的なストレスが原因
⇛だからストレスに対処する

といった結論を紹介しました。

ですが一言で「ストレス解消」といっても何をすれば視覚過敏に効果的なのか、なかなかわかりませんよね。

以下、ストレス対処法の考え方について紹介していきたいと思います。

視覚過敏の場合、ストレスの対処法は大まかに2つに分けられます。

結論から言うと、

・環境を調整する
・自分自身を見直してみる
です。

 

さらに後者の「自分自身を見直してみる」はさらに
・専門家に相談する
・自分で対処する
の2パターンに分けられます。


最初に申し上げておくと、今回の記事では
自分自身を見直してみる→ストレスの原因になっている健康上の問題を把握する→自分で対処する

といった方法を勧めていくつもりです。

自分自身である程度対処した、もしくは自分だけではどうしようもできない、といった時に専門家へ相談することをおすすめします。

原因の確認、問題の絞り込みも対処もまずは自分でやってみようというわけです。

なぜ自分で対処するのか

視覚過敏を引き起こしているストレスがなぜ発生するのか。

原因は個人によってさまざまです。

何らかの病気が原因の人もいれば、食生活など普段の生活を見直すことで改善する人もいます。

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もう真っ先に病院行ったほうがいいんじゃない?

と思う方もいるかもしれません。

しかし、先ほど申し上げた通り、ストレスの原因は人それぞれです。

例えば、脳脊髄液の異常で脳に栄養が充分に供給されず、ストレスの原因になっている人の場合、神経科医に診てもらうほうが望ましいですし、消化器の病気が原因の人は消化器の専門医に診てもらったほうが適切といえます。

原因によって相談相手が変わってくるのです。

なんとなく、で病院を選んで当たればラッキーです。

しかし、もし自分の原因とはかけ離れた専門家に相談してしまうと

「お金や時間をかけて診てもらった割にいまいち効果がなかったな…」ということになりかねません。

 私の話で恐縮ですが、一時期「会話中、相手の声は聴こえるのに
きちんとした言語として認識できない」といった状態に陥っていたことがあります。 (今思えばこれって感覚過敏状態ですよね。)

その当時の私は「聴こえ方に問題があるんだから耳鼻科にしよう」と
大きめの病院にいき、 事情を話した上で検査をしてもらいました。

そこでは聴力検査を行いました。学校などの健康診断でよくやる、
ヘッドフォンつけて音が聴こえたらボタンを押すアレです。

検査結果はすべて問題なし、でした。当たり前ですよね。
音を聴くこと自体はちゃんとできているのですから。

問題は耳ではなく音を認識する脳のほうにあったのです。

しかし、当時は脳に問題があるとは微塵も思わず、「病院(耳鼻科)に行ったけど大して収穫はなかったな…」という結果に終わってしまいました。

このように相談する相手を見誤ってしまうと

お金/時間を失う
結局あまり効果がなくてガッカリする

といったいや~な結果を味わう羽目になるのです。

こんな目に合わないようにするためにも、まず一旦自分自身を見直してみることが必要なのです。

時間やお金を無駄に使わないためにも原因と問題の絞り込み、および自分で実行できそうな対処法ならまずは自分で対処してみましょう。

専門家に行くのは

・原因を絞り込んだものの、自分では対処が難しい
・自分で対処法を実行したけど改善しない

という状態になってからにしてみてください。

 

自分でできる対処法

ストレスの対処法として最初に環境調整という手段があること、

そしてストレスの原因をある程度自分で絞り込んで、専門家に行く前に自力で対処してみる

という方法があることを述べました。

環境調整の方法の中には実行すれば確実に職場での視覚過敏による苦しみから解放されるものもあります。しかし、実行するまでが人によっては難しく、リスクを伴う方法だったりします。

そういうわけなので今回の記事では環境調整はひとまず置いておき、自分でできる、視覚過敏を緩和するためのストレス対処法を紹介したいと思います。

 

自分の生活や健康に問題はないか見直す

 感覚過敏にはストレスが関係している、だからストレスに対処すれば感覚過敏(視覚過敏/聴覚過敏など)を緩和できるということを述べてきました。

個人によってストレスの引き金は違いますが、ほぼ共通していることがあります。

それは「脳に充分な栄養素が行き渡っていない」ということです。

脳に栄養が供給されていないために思考回路が単一化

体が受け取る情報を処理できなくなる

処理できない情報が溜まって追いつけなくなる

ストレス発生によるアドレナリン分泌

アドレナリンの影響で感覚が鋭くなる

といった流れで視覚過敏の症状が発生するのです。

脳に栄養素が行き渡っていない原因は人によってさまざまです。

よって、対処法も人によって違ってきます。

表にしたので確認してみてください。

原因 対策 理由
水分不足

充分な水分を意識して摂る

脳に栄養素を運ぶのは血液。
血流をよくするために水分が必要。
グルテン
アレルギー

・小麦粉などのグルテンを含む食品を避ける
・専門家による栄養療法

グルテンはミエリンを破壊するから。
(ミエリン=体内にある物質。不足すると情報処理がうまくいかなくなる)
カゼイン
アレルギー

・牛乳や乳製品などの
カゼインを含む食品を避ける
・専門家による栄養療法

カゼインはミエリンを破壊するから
(ミエリン=体内にある物質。不足すると情報処理がうまくいかなくなる)
睡眠不足

・睡眠時間を増やす
・専門家に相談

脳に栄養を運ぶためには充分な睡眠が必要だから
運動不足

・運動する時間を
増やす
・ジムトレーナーなど専門家に相談

脳に栄養を運ぶための血液の循環を良くするには運動が必要だから
脳脊髄液に異常

頭蓋仙骨療法士あるいは神経科医に相談

脳脊髄液は脳に栄養を運ぶ道路のようなもの。異常があると脳に充分な栄養が行き渡らない
脊椎に異常

カイロプラティック(脊椎の整骨の専門家)
に相談

脳脊髄液は脊椎の中を通っている。だから脊椎が曲がっているとうまく栄養を脳に運べない

 

 脳に栄養素が充分に行き渡らない原因は大まかに上記の表のようになります。

この表の中の対策をまずやってみて、何も効果がなければ他の原因が考えられます。

消化器や免疫系の疾患が原因の場合があるのでその時は専門医に相談に行ってください。

 

自分独自のストレス解消法では駄目なのか?

一般的にストレス解消法としてはスポーツをする、寝る、カラオケ、友達と遊ぶ、好きなことをする、ヤケ食いする

などがありますよね。

スポーツと睡眠に関しては表にもある通り、脳に栄養を運ぶための役に立つので

ストレス解消法としては悪くないと思います。

しかし、残りはどうでしょう。

やってみても視覚過敏に効果があるとは言えなさそうです。

特にヤケ食いは健康に悪く、食べ物によっては余計に悪化しそうです。

今までやってみてうまくいったストレス解消法であっても、視覚過敏などの感覚過敏には効果が無い場合があるのです。

これまでの方法に固執せず、脳に栄養を運ぶために効果ある方法を選んで生活を見直す。視覚過敏などの感覚過敏を和らげるにはこの考え方が必要です。

 

まとめ

今回は視覚過敏に悩む発達障害の人向けに記事を書きました。

内容をまとめると、

視覚過敏の原因は脳内に充分に栄養が運ばれていないことから生じるストレス。 個人によって原因は違う。


【対策の流れ】
①自分の症状や食生活、生活態度を振り返る
②自分の力で改善できないか試してみる
③専門家の力を借りる

 

【この対策にするメリット】
・自分だけで改善できればお金や時間を無駄に使わなくて済む
・原因によっては生活を見直すことになるので視覚過敏だけでなく健康に良い

 というようになります。

表にした対策法をいきなりすべて実行するのは大変です。
まずは運動や食生活などできる範囲から始めてみてはいかがでしょうか?
 
 

おまけ: 環境調整による視覚過敏対策

今回の記事では自分の生活を見直すことで視覚過敏の原因となるストレス発生に対処する方法を紹介してきました。
実は生活の見直し以外にも「環境調整」という方法で眩しさによる苦しみをなんとかすることができるのです。
効果のあるものから順に、以下紹介していきます。
 

仕事を辞める

効果 :★★★★★
リスク:★★★★☆
視覚過敏の働く発達障害の人を苦しめているのは主に職場の照明、パソコン画面です。
したがって、その照明そのものから離れてしまえばもう苦しむこともなくなります。
ただし、貯金があまり無かったり転職のアテもない、実家にも頼れないといった場合はリスクが高くなります。今の時代、行政が保護してくれる制度もありますが、それでもやはり、ろくに蓄えが無い状態で辞めてしまうのはリスキーだと思います。
 

アイテムを使う

効果 :★★★☆☆
リスク:★★★★☆
例えば、目に入ってくる光を軽減する眼鏡を着用するといった方法があります。
アーレンシンドローム(光の感受性が強い人)用の眼鏡が効果ありそうです。
ただし、この眼鏡に使うレンズを処方しているのは筑波大学のみで眼鏡の加工も一部のお店でしか扱っていないようです。
入手難易度が高いので購入費や維持費にお金がかかりそうです。
 
以上のように、仕事を辞める/アイテムを使うといった環境調整の方法を紹介しました。
リスクが高かったり、入手が難しい方法なので今回はあえて簡単な紹介に留めています。
 
その他、自分で簡単にできる環境調整としては、
・パソコンの画面を設定で暗くする
・残業して人が少なくなり、照明が一部消されたときに集中力を使う作業をする
といった方法があります。
 
私の場合、ある程度効果はあったものの、前者は珍しく思った人たちに毎回理由を説明することに疲れ、後者は残業で労働時間が増えたことによるストレスに疲弊しました。
 
充分な貯金がある、もしくは次の働き口があるといった人はすぐに仕事を辞めたほうが視覚過敏にとって最も有効です。
しかし、そうでない人は環境を少し調整するよりも自分の生活を見直して原因を見極め、各人にあった対策をとることが望ましいでしょう。