発達障害者は忘年会スルーしたほうがいいのか?
忘年会スルーしたい
忘年会のシーズンですね。Twitterで「忘年会スルー」と検索してみると、皆さんさまざまな理由で忘年会に参加したくないという心の叫びをつぶやいています。
恐らくですが、発達障害の人も同じく忘年会に参加したくないという思いを持っているのではないでしょうか?
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発達障害さんは忘年会に参加したほうがいいのか?
先に結論を言うと、発達障害さんは無理して忘年会に参加する必要はないと思います。
なぜなら、発達障害者の人は元々、そうでない人に比べてストレスが溜まりやすく、回復するのも時間がかかってしまうからです。
発達障害の人→ストレスに弱い
飲み会の場→聴覚過敏によるストレス
飲み会の場は、一般的騒がしいことがほとんどです。
聴覚過敏持ちの発達障害の人にとってはその場にいるだけで辛くなってしまうことがあります。
飲み会の場→コミュニケーションの苦手によるストレス
聴覚過敏の他にも、相手の話に興味が持てなかったり、コミュニケーションをとるのが苦手で飲み会に参加するのが苦痛に感じてしまう発達障害の人もいます。
このように発達障害の人にとって忘年会を始めとして飲み会の場は強いストレスの原因になることが多い場所です。
したがって、飲み会に参加することで辛い思いをすることが自分でもよくわかっているのなら自分の身を守るためにも、無理して参加する必要は無いと思います。
罪悪感を覚えるかもしれませんが、体調が悪いと言って欠席してしまうのもアリかと思います。
昇進や周りからの目が気になる
忘年会に参加しなければ出世に悪い影響がある、
周りから非常識だと思われる
…といった心配もあるかもしれません。
しかし、それでもやはり自分の身をストレスから守るためにも無理して参加しなくてもいいと思います。
昇進が気になる場合
忘年会に参加しなければ出世で悪い影響がある、と気になる人もいるでしょう。
確かに会社によっては飲み会の参加が出世に影響することもあります。
実際に私が過去にいた会社では「仕事の実力は同じでも、飲み会での態度がよかったほうを昇進させた」と上司がこっそり暴露したことがありました。
しかし、世の中すべての会社が同じとは限りません。
- 古い会社なら飲み会で昇進を判断することもあるかもしれないけれど、今の時代そういう会社は珍しいのではないか
…という意見でした。
つまり、あなたの会社は飲み会の参加の有無で出世を決める会社ではない可能性がある、というわけです。
それなのに無理してまで出世のために飲み会に参加する必要はないと思いませんか?
周りの目が気になる場合
また、飲み会に参加しないことで周りからどう思われるか気になる気持ちもわかります。
飲み会を欠席したら、自分のいないところで「あいつノリが悪い」「非常識だ」と噂されるかも、と気になってしまいますよね。
しかし、いくら気にしたところで他人がどう思うかはどうにもできないものです。
飲み会に欠席したら悪く思われるかも、と悩んだら他人が自分を悪く思うのをやめるか、というとそういうわけじゃありません。
こちらが「欠席したら悪く思われるかも」と悩んでいても、他の人は本当に悪く思っている場合もあれば、別に何も思っていない場合もあるのです。
反対に飲み会に参加しても発達障害特有のコミュニケーションの不器用さのせいで周りから「ノリが悪い」と悪く思われる可能性だってあるのです。
飲み会に参加しても欠席しても、悪く思われる時はありますし、
自分が他人からどう思われるか気にしていても気にしていなくても、悪く思われる時はあります。
つまり他人がどう思うかは自分では操作できない、ある意味運次第のようなものなので気にしすぎるのは無意味というわけです。
昇進や周りからの評価が気になるかもしれませんが、ストレスを抱えやすいという特性上、発達障害の人は無理して飲み会に参加するよりも、欠席して自分の身を守ることのほうが大切ではないでしょうか。
それでも参加しなければいけない場合
とは言え、忘年会は強制参加、という職場の人もいることでしょう。
- 飲み会の場を自分の勉強の場として利用する
上司の嫌な部分を「悪い例」として参考にする
例えば、飲み会で上司から苦労自慢を聞かされる場合、ただ「嫌だな」「面倒だな」と思うだけではなく、将来自分が部下を持った時の悪い例として参考にするのです。
飲みの場でこんな風に苦労自慢をすると部下に嫌がられるんだな、ということを実感できます。
飲み会での苦労自慢だけでなく、仕事をしていると日々上司に対する不満は何かしら生じるものです。
その不満を単に「嫌なことがあった」で処理せずに、今後自分が部下を持った時に『やってはいけない例』として参考にしてみてはいかがでしょうか?
「不満ノート」として上司にされた嫌なことを記録しておき、将来自分が部下を持った時にそのノートを見返して上司としての振る舞い方の参考にするのもいいかもしれません。
コミュニケーション方法をインプットする
忘年会といった、飲み会の場ではあちこちでいろいろな会話が繰り広げられています。
そこで、他の人のコミュニケーションのとり方を見て自分の頭にインプットしてみてはどうでしょうか。
相づちをうつタイミング、どんな言葉を使って話に反応しているのか、どんな表情をすればいいのか
…といったことを周囲の様子を見て自分の中に取り入れるのです。
この方法なら実際に自分で会話しようとして失敗するのが怖い人でもコミュニケーションの勉強になります。
忘年会にどうしても参加しなければいけない場合、嫌だなあで済ませるのではなく、自分のためにこの時間を使おう、という意識を持つこと、これがオススメです。
まとめ
どうしても参加しなければいけない場合→自分の勉強の場として忘年会を利用する
以上のことを今回お伝えしました。
飲み会の時間そのものは2、3時間で済みますが、そこで感じたストレスを回復させるための時間はもっと多くかかってしまいます。
「少しの間我慢すれば済むこと」と無理するよりも、可能であればできるだけ参加しない選択肢を選んでもいいのではないでしょうか。
忘年会スルーしたい!と思っている方に今回の記事が少しでもお役に立てたら幸いです。