TSUTAのブログ

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発達障害者にとって理想の職場の探し方とは?

発達障害者の場合、人によって極端に苦手なことがあります。
また、置かれた環境によっては感覚過敏や認知の歪みが原因で苦しむこともしばしばあります。

会社は人生で長い時間を過ごす場所です。できれば自分が辛くならないような職場を選びたいものですよね。

今回は発達障害者にとっての職場の探し方についてお送りしたいと思います。

 

「目次」クリックで開閉します

 

発達障害者にとって理想の職場を探す方法

 

結論から言うと、理想の職場を最初から完璧に探し当てることは不可能です。

  • 理由:物事がなんでも上手く行くとは限らないもので、予想外のアクシデントで計画や予想が台無しになってしまうことがあり得るから。

 

例えば、給与面、労働条件、口コミ全てにおいて「よい会社」に入ったと思っていても、人事異動で嫌な人が上司になったり、仕事をこなせるようになると自分だけに仕事を押しつけられる…という状況に変わってしまうこともあります。

したがって、会社選びの段階で理想的な職場を探し当てたと思っていても後になって職場が「理想」ではなくなる可能性はじゅうぶんにあり得るというわけです。

そういう意味で理想の職場を完璧に探し当てることは不可能なのです。

 

なるべく良い会社を選ぶには

 

完璧に理想どおりの職場を探し当てることは難しいですが、自分にとってなるべくいい会社を選ぶ方法はあります。

その方法は以下の通りです。

  • 適職診断を鵜呑みにしない

 

発達障害者に限らず、適職診断テストを利用したことがある方は多いと思います。

いくつかの質問に答えていき、その答えをもとに自分の性格やどんな仕事が合っているのかを診断できるという性質のテストです。

このようなテストは自分を見つめ直すきっかけとしては役立ちますが、仕事を選ぶ際に鵜呑みにしてしまうのは少々問題があるかと思います。

  • 「診断テストで私の性格だとクリエイティブ職が合うらしいからデザイナーに転職しよう」

    「本によると発達障害者は◯◯の仕事が合っているらしいからその仕事に転職しよう」

…と考えたことはないでしょうか?

 

診断結果どおりの仕事に転職することが100%悪いわけではありません。

それまでその仕事について何の経験もないのに、ただ「診断結果でおすすめされたから」という理由で安易に仕事を決めてしまうことが問題なのです。

 

適職診断をきっかけにその仕事について資格をとったり勉強することは良いことだと思います。

しかし、今までの人生でその仕事の経験もないし、業界のこともよくわからない、実を言うとそこまで興味はない仕事だけれど、
ただ「診断テストで進められたから」という理由だけで自分にとっての理想の仕事になるはず!と思い込んでしまうと危険です。

 

適職診断を鵜呑みにしないほうがいい理由

 

診断結果をもとに仕事を決めることの何が悪いのか。

理由は次の通りです。

  • 自分の内面を軽んじているから

です。

 

診断結果でおすすめされたから、という理由だけで仕事を選んだ場合、自分が心から求めて決めた仕事とは言い切れません。

診断結果という自分以外の存在、つまり他者から「発達障害者のあなたは、こんな仕事が合ってますよ」と提示されたものにそのまま従っているに過ぎません。

自分で心から納得して選ぶのではなく、他人から言われたことに従って行動した場合、人生の価値が下がってしまいます。

 

診断結果でのおすすめの仕事、のように他人から与えられた選択をそのまま受け入れてしまうということは仕事という人生における重大な決定を他者に委ねてしまっているのと同じです。

 

何か決定を下さなければいけない時に他人の意見を参考にすることは大いにアリです。

 

しかし、他人に言われたからという理由だけで決定してしまうと、きっとこの先も何か決定を迫られた時に自分の心ではなく、他人にどう思われるか、世間体ばかり気にしてしまい、他人からよく思われるための行動をとってしまうようになります。

 

他人に気に入られることばかりを気にしながら生きることは、自分の人生の支配権を失っているようなものです。

他人にどう思われるかを優先して行動するということは自分がどう思うか、言い換えると自分の内面を軽んじていると言えます。

 

診断結果や本でおすすめされた仕事に幸運にも就くことができたとしても、その選択が自分の内面をないがしろにしたものであれば、後になって不幸になります。

なぜなら、自分を偽り続けなければいけない場所に長いこと身を置かなければならないからです。

 

例えば、発達障害者のオススメの職業の中にプログラマーがあげられていることがあります。
実際に少し勉強してみて内心、黙々とひたすらコードを打ち込むのは自分には合わないな…と思っていても「でも発達障害者にオススメって書いてあったから」という理由でプログラミングできる会社に就職できたとします。

 

しかし、実際に仕事に入ってみるといつかは現実を叩きつけられます。

 

自分には合わないなと思っていた心の声を無視して自分を偽って仕事を続けていくと、「自分には合わない」と思う気持ちが段々大きくなります。モチベーションが下がり、仕事で周りから置いていかれることもあるかもしれません。

そうなると、今度は自分の仕事で生じた不満を他者に責任転嫁するようになります。

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自分が仕事で上手く行かないのは上司が悪いからだ

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こんな嫌な仕事をしなければ
いけないのは社会制度や政治が
国民のことをちゃんと考えていないからだ

というように。

 

元はと言えば、「自分には合わないな」とわかっていながら、それを無視して、診断結果にそのまま受け入れて、自分を偽り仕事を選んだことが原因です。

にもかかわらず、自分が仕事で上手く行かないのを被害者意識で他人のせいにしてしまうのです。

 

自分の内面を無視して、診断結果という他者の意見にそのまま従う、

この選択が不幸を招いているのです。

 

  • 結論:本や診断結果でオススメされていたから、という理由だけで仕事を選ぶのはやめましょう。自分を偽るといつか不幸になります。

 

まとめ

 

  • 100%理想の職場を探すことは不可能。
    よって、妥協案として「なるべくいい会社」を探す
    その方法の一つとして「適職診断を鵜呑みにしない」

という内容を今回はお送りしました。

 

給料も労働時間も人間関係もすべて自分の理想どおりの職場に出会えたらかなり幸せですよね。でも、人生そう上手くは行かないのが厄介なところです。

100%理想の職場が無理なら、せめて50~80%くらい理想の職場を探してみましょう。

今回の記事で、皆さんが良い職場に巡り合うきっかけになると幸いです!!