見た目や肩書で相手を見ると損!3つのデメリットを避けよう!!
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ラベリング
突然ですが、こういった経験はありませんか?
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・ブランドのバッグを持った派手な格好の人を見て
「お金持ってそう」と思う
・相手の出身大学を聞いて「頭良い人なんだな」
と判断
このように、相手の外見や雰囲気、学歴や肩書によって「相手がどんな人なのか」を判断することを「ラベリング」または「ラベルを貼る」と言います。
いったんラベリングしてしまえば、その人が何者なのかラベル一つで簡単に分類できます。
例えば、単に「山田さん」というよりも
「◯◯大学出身の山田さん」「ヒゲの山田さん」と
いうように学歴や外見でラベリングして分類したほうが印象が強く、記憶に残りやすくなります。
このようにラベリングには長所もありますが、同時にデメリットもあります。
そのデメリットを避けるためにも相手を外見や肩書で安易に「こういう人だ」と判断するラベリングはしないほうが賢明です。
ラベリングのデメリット
ラベリングのデメリットとは何か。一言で表すと、
- 相手のことをちゃんと理解できない
ということになります。
ラベリングすると相手を正しく理解できない恐れがあります。
その理由は以下の通りです。
- ①ラベルというフィルターを通して相手を見るので偏見や誤解が生じる
②ラベリングして自分とは違うと思ったらそれ以上積極的に関わろうとしなくなるので知らないうちに良縁をみすみす逃してしまう。
③相手の一部分だけで「こういう人だ」と認識しているので、ラベルと一致しないような行動をしているのを目にしたら混乱。勝手に幻滅することも。
偏見や誤解が生じる
ラベリングのデメリットの一つとして偏見や誤解が生じる、といったものがあります。
一つ例をあげたいと思います。
全然話したことないけど課長って怖そうな人だな…。
報告しなきゃいけないことあるんだけど
話しかける勇気が出ない…
見た目が怖い、あるいは「部下に厳しい」という噂を聞いたからという理由で課長のことを「怖そうな人だ」とラベリングした場合。
自分が勝手に貼ったラベルに影響されて、話しかけるのを躊躇してしまう状態になっています。
顔は怖いけど実は優しい人なのかもしれません。
「部下に厳しい」という噂はデマかもしれません。
しかし、いったんラベリングで「怖い人」だというイメージが固まってしまっているので「実は優しい人なのでは?「実は噂は間違いなのでは?」という考えがなかなか浮かばなくなってしまいます。
本当は優しい人なのかもしれないのにラベルを貼ったことで「怖い人だ」と誤解が生じてしまっています。
このように安易にラベリングしてしまうと誤解や偏見で相手を見ていることに気づかないままになってしまうので、相手を正しく理解できなくなるのです。
良縁を逃してしまう
ラベリングのデメリットとして他には、せっかく出会った良い縁を逃してしまう、というものがあります。
以下、詳しく説明します。
見た目や肩書で私たちは他人のことをラベリングし、分類することがあると説明しました。
そして分類した結果、自分と何かしら似ている部分や共通点がある場合、心を開いて接するようになる一方で、「自分とは違う」「自分とは合わないな」と思った相手には、なるべく関わらないようになります。
例を紹介します。
青リンゴさん↓
私、きのこの山派なんです~
(そして実は野球観戦大好き。誰にも言ったことがない)
・
赤リンゴさん↓
………。
・
………。
(あんまり関わらないようにしよう)
・
(この人とは話が合わなそうだな。距離を置こう)
「好きなお菓子が合わない人」というラベルをお互いに貼って、あまり関わらないようになりました。
ここで注目してほしいのは二人とも「野球観戦が大好き」という共通点があることです。
どちらも秘密にしているので現段階ではわかりませんが、このまま交流していけばどちらかが自分の野球観戦好きを打ち明けたかもしれません。
しかしながら、この例では「お菓子が合わない」というラベルによって、二人とも距離を置く選択をしてしまいました。
もしかしたら野球観戦好き同士で盛り上がって、良い仲になったかもしれないのに、もったいないことです。
このように、ラベリングしてしまうと相手の特定の面だけを見て自分と合うか合わないか判断してしまうので、相手を正確に理解することができなくなるのです。
ラベルと不一致の行動をとったときに混乱してしまう
他人にラベルを貼ることで、相手が何者かを簡単な言葉で表現・分類できるようになります。
その結果、「◯◯さん=こういうラベルの人」という目で見てしまい、そのラベルと合わない行動を相手がとってしまうと混乱してしまうことがあります。
例えば普段から物静かであまり喋らない後輩がいる、と想定してみてください。
普段の態度からその後輩に「おとなしい/従順」というラベルを無意識に貼っています。
しかし、ある日その後輩が突然キレてしまい、大声で仕事に関しての不満を上司に言い始めました。
おそらく、周りの人間にとって衝撃的で思わず混乱してしまうことでしょう。
いつもはおとなしく、人に攻撃的な態度を見せない後輩が牙を向いたのです。
混乱どころか、「逆らわないような聞き分けのいいおとなしい奴だと思ってたのに。あんなに反抗的なこと考えてたなんて。裏がある人間だったんだな」というように勝手にラベルを貼っておいて勝手に幻滅する人も出てくるかもしれません。
このようにラベリングは、相手のことを勝手にラベリングして自分の都合のいい人物像に当てはめておきながら、いざそのラベルと離れた行動をすると混乱したり幻滅したりといった、身勝手な考えを招いてしまうのです。
人間はラベル一つで言い表すことのできるようなシンプルな存在ではありません。
接する人によって態度が変わったり、状況によって考え方が変わる、複雑な存在です。
しかし、安易にラベリングしてしまうと相手への見方が単純化してしまうので、相手にはいろんな面があるということを忘れてしまいがちになります。
相手がどんな人間なのかはあらゆる面から考えなければ正しく理解できません。
しかし、ラベリングでは特定の面だけで相手の人物像を判断してしまうので、相手を正しく理解できないのです。
まとめ
相手の外見や雰囲気、肩書によって「どんな人間なのか」を判断/分類することを
「ラベリング」または「ラベルを貼る」といいます。
ラベリングは相手を正しく理解できない、という点でデメリットがあるので使わないように意識するほうが望ましいものです。