発達障害者の人向け!上司からの指示を正しく理解する方法【キーワードは「見える化」】
・ちゃんと相手の話を聞いていたはずなのに聞き逃していたり、内容を理解していない箇所があった
・相手の話が長くなると、頭の中に内容をとどめておけない、覚えていられない
上司から口頭で指示を受ける場合、このような状況になることってありませんか?
- 本記事の内容
- 上司からの指示は「見える化」するのが有効です。
- 指示を「見える化」したらこんなメリットがあります
- 「見える化」の具体的な紹介
- まとめ:上司からの指示は「見える化」で形にして残しましょう!
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怠けているわけでもないし、真面目に聞いているはずなのに…
ちゃんと聞けていないのは集中力が足りないせいなんだろうか?
と自分を責めて自己嫌悪に陥って辛くなってしまいますよね。
しかし、この記事で紹介している方法を実行することで
・「自分は人の話をちゃんと聞けないんだ…」といった自己嫌悪から解放される
といった効果を実感しました。
もし読まずに現状維持のままでいたら、ミスや自己嫌悪どころか、
周囲から「人の話を真面目に聞かない社員だ」と評価されていたかもしれません。
口頭での指示が苦手なのは脳の生まれつきの性質なんだから聞き取りが苦手なのを改善できるわけないじゃん!
しかし、ちゃんと対策方法を知って実行できれば、今後、聞き取りで苦労することはなくなります。 そんなに難しいことではありません。
いくつか紹介するのでどれか一つだけでもひとまず実行してみてください。
効果バツグンなので試す価値大アリです!
本記事の内容
・上司からの指示は「見える化」するのが有効です。
・指示を「見える化」したらこんなメリットがあります。
・「見える化」の具体的な方法(簡単です!)
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この記事を書いている私は発達障害で口頭での説明を聞くのが苦手なため、仕事でミスばかりしていました…
しかし、上司からの指示を「見える化」したことで相手の話している内容を正確に理解することができるようになり、ミスも大幅に減らすことができました。
発達障害の人の中には
「耳から入ってくる情報を整理できない」
「短期記憶(一時的に記憶を保存しておくこと)が苦手」
といった障害特性を持つ人がいます。
このような特性の影響で「口頭での指示がよく理解できない」といった困りごとに悩まされている人が多いようです。
本人としては集中して真面目に聞こうと努力しているのですが、聞いたつもりで漏れがあったり、勘違いや思い込みで間違った解釈のまま 指示を実行してしまう、ということがあります。
その結果、仕事でミスをしてしまったり、「人の話をちゃんと聞かない奴だ。怠けてる」といった印象を周囲に与えてしまうことになります。
いったい、どのようにしたら上司からの指示をちゃんと理解し、仕事を進めることができるのでしょうか?
私が調べ、経験した中でも有効だと思ったのは指示を「見える化」するという方法です。
「見える化」することで指示の内容への理解度はグンと高まります。
今回は、口頭での指示が苦手で困っている、という発達障害の人向けに指示の「見える化」について解説していこうと思います。
上司からの指示は「見える化」するのが有効です。
指示を「見える化」する方法としては主に次の2つがあります。
①メールや文書などのテキスト形式で指示を出してもらう
②メモをとる
全部実行できればいいのはもちろん、どれか一つだけでも実行すれば効果があります。
それぞれの方法の詳細については後ほど紹介いたします。
指示を「見える化」したらこんなメリットがあります
指示を見える化、つまり視覚化することで次のようなメリットがもたらされます。
・後で見返すことができる
→あとになって指示についてわからないことが出てきた場合、周りに確認しやすい
・手を動かすことで脳が刺激されるので思考が活性化
→思考が整理しやすくなる、考えの幅が広がる、発想力が高まる
・内容を図にした場合、全体像が把握しやすくなる
→正確な理解ができるようになる
・目に見える形で残っているので指示に対して自分の解釈が間違っていないか確認しやすい
といったメリットがあり、結果的に話の内容を理解し、ミスが減るといった効果があります。
このような点で指示を「見える化」することが有効であると言えます。
「見える化」の具体的な紹介
指示を見える化する方法として、
①メールや文書などのテキスト形式で指示を出してもらう
②メモをとる
があることを先ほど紹介しました。
それぞれについてさらに詳しく述べたいと思います。
①メールや文書などのテキスト形式で指示を出してもらう
テキスト形式で指示を出してもらう場合、『事前の準備』が必要になります。
その準備とは大まかに次のような流れになります。
自分の障害特性をまとめる
(話し言葉は頭に入りにくい、聴覚による情報処理が苦手等)
↓
特性をまとめた上でどんな配慮をしてほしいのかをいうことも加える
(例)聴覚での情報処理が苦手なので説明や指示は紙に書いてください、など。
↓
障害特性と配慮をまとめたものを上司に見せて、対処してもらうよう頼む
上記のような事前準備をし、上司が配慮に納得してくれるようであればこの方法は使えます。
先ほど指示を「見える化」することで得られるメリットをいくつか紹介しました。
このテキスト形式での指示というやり方にはさらに独自のメリットがあります。
それは「相手の表情を見なくて済む」というものです。
人によっては話している相手の表情が気になってしまい、話の内容に集中できないという人がいます。
そんな人にとってテキスト形式での指示は有効です。
なぜなら指示を出している上司本人の表情ではなく純粋に指示のみがこちらに伝わるからです。
話を聞きながら上司の表情や態度、仕草に萎縮してしまう、ということがないので精神的にゆとりを持って指示内容を確認できます。
重要なのは自らの障害特性をきちんと把握しておき、上司にどのような配慮を求めているのか伝えること。
なお、口頭よりも文書化して伝えたほうが相手も理解しやすいのでおすすめです。
相手(上司)に指示をテキスト形式にしてもらうことで、こちらの聞き漏らしや勘違いといったことはなくなります。
耳から入る情報の把握が苦手な発達障害でも指示を正確に理解することができるのです。
②メモをとる
上司の指示をメモにとることには次のような効果があります。
・手を動かすので脳が刺激され、思考が活性化する→思考が柔軟になりやすく、考えの幅が広がる。
・文書化され、形が残る→後で確認しやすくなる
このような効果が出ると、発達障害の「思い込みしやすい」という特性にブレーキをかけることができます。
指示を耳で聞いて覚えておくのは発達障害の人にとっては難しいものです。
なぜなら、「耳からの情報を整理するのが苦手」「短期記憶が弱い」といった特性があるからです。
そのため、指示はメモにとり、形にして残す方法がおすすめです。
そうはいっても、「2つ以上のことを同時に行うことが苦手」な発達障害の人にとってはメモをとることは難しいと感じているかもしれません。
「話を聞く」「書き取る」という2つの行為を同時にしなければならないですもんね。
ですが、どちらも全力でする必要はありません。片方、「書き取る」ほうは力を抜いちゃいましょう。
何も話のすべてを書き取ろうとしなくてもいいのです。
メモは必要な箇所だけ書く。
これが鉄則です。
必要な箇所がどこなのか、話を聞いていてもよくわからないから全部書こうとしている人もいるかもしれません。
かつての私がそうでした。とにかくできるだけ全部書こう!
そう思って急いでメモをとった結果、話が終わって目の前のメモを見返してみると本人でさえ解読不能な汚い文字の大群がそこに存在していた…。ということがよくありました。
もし必要な箇所がわからなければ、「単語を略称で書く」という方法がおすすめです。
例えば、「ミーティング」を「MTG」というように略称で書きます。
そうすると、書き取りの時間が減って「聞くこと」に意識を向ける時間が増えるので話に集中しやすくなり、聞き逃しが減ります。
まとめ:上司からの指示は「見える化」で形にして残しましょう!
今回は、
・指示をテキスト化して伝えてもらう
・メモをとる
という2つの方法を紹介しました。
どちらか1つでも実行できれば、指示をただ聞いて覚えようとしていた時に比べて、指示内容を正確に理解できるようにようになります。
すると、思い込みや勘違い解釈が減るので仕事でのミスも無くなります。
今回紹介した方法を行うことでミスが減るので、仕事でストレスを感じることも少なくなります。
口頭での指示が苦手で悩んでいる、という方はぜひ実際に試してみて効果を実感してください!